1レス短編のようです




僕には好きな人がいる。
とても綺麗で、頭がよくて、金髪ロールが美しいその子の名前は、ツン。
幼馴染で、毎日一緒に学校へ通っている。

今日も学校へ行く途中にある階段の下で待ち合わせ。
いつも先に待っていてくれているツンを見るのが、毎朝の楽しみ。

ξ゚听)ξ「ちょっとブーン!遅いわよ!」

ツンのこの言葉を聞くと、一日が始まったと実感できる。
……実はこれを聞く為にわざとツンより遅くきてるのは、僕だけの秘密。

( ^ω^)「ツンおいすー 待たせてごめんお」

いつもと同じやり取りをして、僕等は階段を上り始める。
変わらない日常、幸せな日常……変化のない日常。
いつからだろうか、僕はこの日常に変化を求めていた。
今の関係に満足していないわけじゃないけど…高校生になってからそう求めるようになっていた。

ツンはいつもと同じ様子で、僕の隣を歩いている。
その顔を見ているだけで満足していた。今までは……

( ^ω^)「ツン」

ξ゚听)ξ「ん? なによ?」

昨日の夜に決めていた。この想いを伝えよう、二人で上ったこの階段で、と。

( ^ω^)「階段を上がったら、話したいことがあるんだお」

そう言って、僕は視線を階段の先へ戻す。
想いを伝えた後も、一緒にこの階段を上れることを夢見て───



夕暮れ時の商店街の喧騒の中、一人の男が歩いている。
学校帰りの学生や買い物に必死な主婦達に交じり、
真っ黒なコートに身を包んでいるその男は、異質な雰囲気を醸し出していた。
男の名は、ドクオといった。職業は、殺し屋──。

('A`)(どいつこいつも呑気な顔してやがる…)

闇に生きる彼にとっては、平凡な生活を送るその場の人間達の方が異質だった。
そんな彼の目に、一組の親子が留まった。

( ^ω^)「カーチャン!今日は鍋かお!」

J( 'ー`)し「そうよ おいしいお鍋作るからね」

他愛のない、普通の親子の会話だった。
物心ついた時には、組織に殺し屋としての教育を施されていた彼にとって、
そんな会話も別世界のモノに感じられた。
不意に、ドクオの携帯が鳴る。
着信名を確認し、電話に出る。

川 ゚ -゚)『やぁ』

('A`)「依頼か? 手短に頼む」

川 ゚ -゚)『いや、今日はそうじゃないんだ』

じゃあなんだと半ばうんざりした返事をしようとした時──

川 ゚ -゚)『今日は私もオフなんだが…一緒に鍋でもどうだ?』
                            END

 




(  )「ブーンを頼んだぞ」

J( 'ー`)し「わかりました… あなたも気をつけて…」

夜明け前、家族に別れを告げ、一人の男が旅立とうとしている。
長身でがっしりとした体躯、その大きな背中には、一振りの巨剣が飾られていた。
国の騎士団に所属している彼に今回告げられた指令は、最近国の近辺に出没する、
盗賊団の掃討というものだった。

数々の功績を収め、平民出でありながら騎士団長の高みまで達した男には、至って平凡な任務である。
それなのになぜか、これまでその背中を見送り続けていたカーチャンの心は、不安に満ちていた。

( ^ω^)「トーチャン!」

(  )「起きたのか ブーン、トーチャンの留守中はカーチャンを守ってやるんだぞ」

( ^ω^)「任せるお! トーチャンも盗賊なんかに負けるなお!」

(  )「ははは 任せておけ! 盗賊なんかに負けるトーチャンではないぞ」

息子の激励に力強く応えるトーチャン、しかし、カーチャンの不安感は増していった。
しかし、騎士団長という夫を、悪い予感がするからなどという理由で止める事はできなかった。

(  )「それでは、いってくる」

( ^ω^)「いってらっしゃいだお! 早く帰ってきてくれお!」

ブーンのその声に、背を向けたまま右手を挙げて応えた。
ブーンはその大きな背中を──戦う男の背中をいつまでも見続けていた。



おっぱいをこよなく愛する男が居た
形、ボリューム、触り心地、おっぱいの数だけ、その女性の人生がある。
おっぱいは、女性自身は当然のこと、その女性の人生を象徴する存在である、と彼は言った。
女性の象徴を哲学にまで発展させた男。その名は、ジョルジュ長岡。

( ^ω^)「なるほど…感服致しましたお…」

ジョルジュのおっぱいに対する考え、想いを聞いたインタビュアーは、心からそう思った。
おっぱいに対する情熱はこれまでの質問で理解できた。
そして、このインタビューが決まった時に、
この質問だけは必ずしようと決めていたインタビューをする時が訪れた。

( ^ω^)「ところで…失礼ですが、ジョルジュさんの奥様は…その…
       本当に失礼ですがAAAカップと言ってもおかしくない程の方ですが…」

殴られる、覚悟はできていた。禁句中の禁句。
全世界のインタビュアーが踏み出すことのできなかった領域に彼は足を踏み入れた。

しかし意外にも、ジョルジュはニヤリと笑みを浮かべ、こう続けた。
  _
( ゚∀゚)「なんで結婚したかって聞きてぇんだろ?」

真相が、誰も聞くことができなかった真実が───今、白昼の下に晒される。
高鳴る心臓の音。それを感じながら、インタビュアーはゆっくりと頷いた。
そして、ジョルジュはこう言った
  _
( ゚∀゚)「決まってんだろ? おっぱいよりも、愛してるからだ」
                                   
                    内藤ホライゾン著『哲学(おっぱい)を超えた愛』より



今はもう使われる事のない廃ビル。
主を失った物言わぬ建造物は、ただ取り壊されるのを待つだけだ。
夜の闇と同化して佇むその姿は、己を捨てた主人を恨んでいるように見えた。
俺はそんな廃ビルの最上階に居た。
好きでこんな所にいるわけじゃない。
ただ、ここじゃないとできない事があるだけだ。

それは仕事。
俺は専用のケースに仕舞ってある相棒を取り出す。
それは殺し。
無慈悲に人の命を奪う相棒を設置し、機を窺う。

照準を合わせる先は、400メートル離れた煌びやかなビルの一室。
スコープを覗き、標的を探す。

写真で確認した汚い顔が、居た。
汚い金で生きてる奴は、汚ねえ面してやがる。

('A`)「汚い金で生きてるのは、俺も一緒か…」

考えた事が滑稽で、思わず自虐が口に出た。
そろそろ殺るか。
引き金を引く指に力を入れる。
風が廃ビルを突き抜けて、不気味な音色を奏でる。
その音が、主を失った廃ビルの泣き声のように聞こえた。

恨めしいか、お前を捨てた人間が。
恨めしいか、対照的に輝く、この先のビルが。
今俺が、恨みを晴らしてやる。

俺はゆっくりと、引き金を引いた。




ありがとうございました

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