( ^ω^)はペルソナ能力を与えられたようです

──第17話 『ペルソナvsデビルサマナー』


 
 
4 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:38:26.94 ID:Wf1hZCVd0
 
 COMP(コンプ)───
 
 悪魔召喚プログラムをインストールされた悪魔召喚機。
 現代における悪魔召喚師、即ちデビルサマナーには必需品である。
 
 その形は様々で、トソンの場合は───
 
 
(゚、゚トソン『天使、召喚』
 
 
 携帯電話のディスプレイからまばゆい光が迸る。
 
 光はやがて集束し、一筋の矢と成った。
 
 
(゚、゚トソン『……GO!』
 
 
 瞬間。
 
 光矢(こうや)は天に放たれた。
 
 それも束の間、まるで空に鏡が有ったかの様に光矢は反射し、トソンの眼前に落ちる。
 地に降りた光矢は先端から徐々に潰れ、膨れ上がり、金色の渦を巻きながら。
 
 人の形を形成しだした。
 
 

 

7 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:40:44.55 ID:Wf1hZCVd0
 
(゚、゚トソン「貴方達の目的は知りませんが……」
 
 人のシルエットだったものが、足元から徐々にその姿を現して行く。
 機械的な金色のブーツ、その上に続く肉体は逞しさに満ち溢れ、美しさすら感じさせた。
 服なのか、肉体なのか、その性質は人の想像が及ぶところではないが紫に輝き。
 
 背中から流れる二枚の翼は、優雅とは程遠い鋭利なフォルムをしていた。
 
 
 現れ出でた、平和と正義の天使。
 
 
(゚、゚トソン「葛葉(くずのは)の名の下に、お帰り頂くプロセスです」
 
 トソンの声に合わせ、天使がその顔を上げた。
 目や口は無く、自身の象徴とも呼べる、煌々と輝く大きな一つ星。
 
 
 その名は、主を崇める意───
 
 
(゚、゚トソン「行きましょう メルキセデク」
 
 
 デビルサマナー。
 
 果たして、その力は。
 
 

 

8 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:42:09.68 ID:Wf1hZCVd0
 
 
 
 

 
 
 
( ^ω^)はペルソナ能力を与えられたようです
 
 
 
 
 

 
第17話『ペルソナvsデビルサマナー』
 
 
 
 

 
 
 
12 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:44:00.11 ID:Wf1hZCVd0
 
(,,;゚Д゚)「な、なんだ……こりゃ……」
 
 対峙するトソンと流石兄弟の横で、ギコは状況を理解できずにいた。
 それもそのはず、彼にはトソンの仲魔も流石兄弟のペルソナも見えていない。
 しかし、異様な雰囲気だけはその身に感じていた事が、さらに彼を混乱させていた。
 
 そんなギコに構わずに、三人は静かに睨みあっていた。
 
 戦いは既に、始まっている。
 
( ´_ゝ`)「……」
 
(´<_` )「……」
 
 視線の先には、メルキセデク。その後ろに捉えるは、デビルサマナートソン。
 トソンはゆっくりと腕を戻し、胸のポケットにCONPを仕舞う。
 
( ´_ゝ`)(まさか……デビルサマナーの登場とは……な)
 
(´<_` )(噂には聞いていたが……葛葉とは……)
 
 葛(クズノハ)。
 
 葛の一文字はそれを現す記号であり、正確には葛葉と表記される。
 デビルサマナーを生業とした者達が集う裏世界の集団だ。
 その歴史は平安時代にまで遡ると言われているが、実の所は謎に包まれている。
 
 

15 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:46:28.44 ID:Wf1hZCVd0
 
 ペルソナ使いとは違い、その身に悪魔を降魔させることはないので、
 彼等に比べると別段身体能力が向上しているわけではない。
 
 しかし、悪魔を使役するなら当然、それなりの実力を伴わなければいけない。
 それに加え、悪魔はサマナーと完全に独立して行動する。
 つまりは、サマナー一人で多対の状況を生み出すのだ。
 
 ペルソナ使いであれば、術者から離れて出現することがない為に、注意は術者のみに絞れば良い。
 
 よってこの状況は。
 
( ´_ゝ`)「……弟者 俺が天使をやる」
 
(´<_` )「わかった」
 
 そうせざるを得ないと言う事だ。
 
(゚、゚トソン「……ここまできてこんな事を聞くのは妙なセオリーですが」
 
(゚、゚トソン「セルフ的にお帰りくださる気はありませんか?」
 
 交互に二人を見つめ、そんな事を言う。
 やはり争わない事が最善だと思うのだろう。
 
 だがそれも、当然の事のように。
 
( ´_ゝ`)「悪いが……そういうわけにはいかないな」
 
 
 


18 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:49:17.31 ID:Wf1hZCVd0
 
 否定の言葉。
 
 それが戦いの火蓋を切った。
 
 同時に駆ける、兄者と弟者。既にペルソナは発動を済ませている。
 二人を見て、トソンは無表情のまま短く、
 
(゚、゚トソン「メルキセデク」
 
 指先を、兄者をそっと向け、
 
(゚、゚トソン「任せます」
 
 一条の光と成り、メルキセデクが超低空で飛翔した。
 
( ´_ゝ`)「カストル!」
 
 即座にペルソナで受け止めようと、槍を大地と並行に前面へ構える。
 一切の躊躇無く、メルキセデクが拳を突き出した。
 
 激突する、槍と光の拳。
 
 火花と共に、光の粒子が華やかに舞う。
 
( ´_ゝ`)(……なかなかに、重いな……)
 
 

 

21 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:53:16.66 ID:Wf1hZCVd0
 
(゚、゚トソン「ジャーナリストさん」
 
(,,;゚Д゚)「あ、え?」
 
(゚、゚トソン「出来るだけ下がっていてほしいセオリーです」
 
 その言葉を言い終えた瞬間、トソンがギコと逆方向に跳んだ。
 
 弟者もそれを追うように駆ける。
 
(´<_` )「すぐに終わらせるぞ!」
 
 吐き捨て、
 
(´<_` )『ポリュデウケース!』
 
 ペルソナを先行させ、速攻を狙う。
 白刃を頭上に掲げ、トソンに迫り。
 
(´<_` )『ツインスラッシュ!』
 
 青白い軌跡を描き、振り下ろす。
 しかしそれでも、トソンは落ち着いた表情で。
 
(゚、゚トソン「甘いです」
 
 右足で着地し、そのままの反動で右足を蹴り上げた。
 
 
 


23 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:55:49.26 ID:Wf1hZCVd0
 
 鋼同士がぶつかる、衝突音。
 
(´<_`;)「何だとっ!?」
 
 ポリュデウケースの大剣は、何も斬り落す事無く止められた。
 トソンが蹴り上げた、右足によってだ。
 
 スネの部分で確かに、刃と足は火花を散らし、互いの動きを止めている。
 
(´<_` )(何か特別な物を仕込んでいるのか……)
 
 そう考えるのが自然だろう。
 生身の人間なら簡単に足を切り落としているはず。
 それどころか、鉄程度なら両断できる程の斬撃だ。
 
(゚、゚トソン「破ッ!」
 
 右足と刃を交差させたままに、左足を蹴り上げた。
 
(´<_`;)「しまっ……!」
 
 ポリュデウケースの右腕に、トソンの左足が直撃する。
 
(´<_`;)「ぐおっ!」
 
 瞬間、鈍い痛みが弟者の右腕を襲った。
 
 

 

24 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 22:58:16.92 ID:Wf1hZCVd0
 
 弟者が右腕を押さえながらペルソナを引かせ、距離を取る。
 
(゚、゚トソン「なかなかに、頑丈ですね」
 
 相も変わらぬ、無表情。
 
 弟者の腕は折れてはいない。打撲程度だ。
 しかしそれでも、ポリュデウケースは物理攻撃には少々耐性がある。
 それなのに、このダメージ。明らかに普通ではない。
 
(´<_` )「足癖の悪い奴だ」
 
 腕から手を放し、冗談を飛ばす。
 痛みが引いたのか、それともいよいよ戦闘に意識を向けたのか。
 弟者の雰囲気が、変わった。
 
 対するトソンも、右足を少し下げ、構える。
 
 そこにきて、弟者はトソンの足の異変に気付いた。
 
(´<_` )(……なんだ……あの光は……)
 
 トソンの両足───正確には膝から下が、ぼんやりと緑色の光を放っていた。
 
(´<_` )(カラクリはわからんが……厄介な物だ)
 
 

 

25 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:00:39.42 ID:Wf1hZCVd0
 
 
 ざぁ、と、木が風に揺れた。
 
 
(゚、゚トソン「油断は禁物です」
 
 
 それは、弟者をたしなめる様に。
 
 
(゚、゚トソン「私は女である前に───」

 
 それは、己の力を示す様に。
 
 
(゚、゚トソン「葛葉の、剣の一つなのです」
 
 葛葉の一刃であると。

 それが誇りであると。
 
 力強く告げ、翠緑の帯を描きながら、地を蹴った。
 
 
 

 

28 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:03:02.61 ID:Wf1hZCVd0
 
 

 
 
( ´_ゝ`)「ハァッ!」
 
 風を裂き、鋭い槍の一撃を放つ。
 しかしそのどれもが、メルキセデクの拳によって弾かれていた。
 同じ様にメルキセデクが放つ拳も、カストルは巧みに捌いている。
 
 接近戦は、互角に見えた。
 
( ´_ゝ`)(なかなか……だがッ!)
 
 カストルが頭上から槍を振り下ろす。
 メルキセデクは腕を交差させそれを受け止めた。
 
 幾度も繰り返された攻防だったが、そこへ。
 
( ´_ゝ`)「むんッ!」
 
 兄者自ら、懐に拳を叩きこんだ。
 物理攻撃に長けたカストルを降魔させている兄者の一撃は、常人の比ではない。
 メルキセデクは体をくの字に曲げ後方へ飛び、倒れ込んだ。
 
 
 

29 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:05:28.32 ID:Wf1hZCVd0
 
( ´_ゝ`)「単調なんだよ 攻撃も、守りもな」
 
 よろめきながら起き上る天使に言い放つ。
 兄者の言葉を理解したのかは不明だ。
 
 しかし、ダメージは確実にある。
 
 メルキセデクが片手を腹部に当てると、拳が金色の光を生んだ。
 その動きに、一瞬兄者は警戒をしたものの、すぐに。
 
( ´_ゝ`)「回復などさせん!」
 
( ´_ゝ`)『カストル!』
 
 それが回復であると判断し、すぐに追い打ちの一撃を放とうと。
 
( ´_ゝ`)『二段突き!!』
 
 馬上から突き出される連撃。
 メルキセデクはすぐに横へと跳んだ。
 
 だがその動きに先の鋭さは無く。
 
 続け様に放たれた二撃目が、翼を貫いた。
 
 
 


31 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:08:09.80 ID:Wf1hZCVd0
 
 砂塵を巻き起こしながら着地する。
 翼は大きく欠け、ヒビが走っていた。
 
 やはり全身が本体なのだろう、それもダメージとなったようだ。
 
 兄者はさらに、追撃を仕掛ける。
 
( ´_ゝ`)「決めさせてもらうッ!」
 
 大きく、槍を横脇に構えるカストル。
 
 それを見てメルキセデクが両腕を交差させ、力を込める。
 
( ´_ゝ`)「受け止める気か!? 無駄なんだよッ!!」
 
 そのまま、消し飛ばしてやる。
 
 兄者はそのつもりで、一撃を放とうとしていた。
 しかし、メルキセデクの動きが意味するのは守りではない。
 
 象徴の一つ星が、力強く輝いた。
 
(;´_ゝ`)「なにッ!?」
 
 気付いた後には、時すでに。
 
 力強く両腕を左右に広げ、放たれた。
 
 
 


33 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:11:16.36 ID:Wf1hZCVd0
 
(;´_ゝ`)「ぐおっ!?」
 
 メルキセデクが生んだ突風が、兄者を襲った。
 その中に、時折混じる風刃が。
 
(;´_ゝ`)「マハガル……いや、マハガルーラか!」
 
 兄者の扱うマハガルよりも一つ上。
 突風と鎌鼬を生み出す、マハガルーラ。
 
( ´_ゝ`)「ちっ……だが、俺にこの手は効かんぞ!」
 
 突風に阻まれ追撃の足は止まったが、鎌鼬に刻まれることはなかった。
 ジョルジュ達と戦った時に、クーのガルが効かなかった事と同じ道理だ。
 しかし尚も、突風は止む事はない。
 
( ´_ゝ`)「……悪足掻きか……? ならばッ!」
 
( ´_ゝ`)『行け! カストル!!』
 
 その場に留まり、ペルソナのみを向かわせる。
 ペルソナならば、届く筈だと。
 
 その時。
 
 メルキセデクの肩に、一つの影が重なった。
 
 

 

35 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:14:16.91 ID:Wf1hZCVd0
 
 

 
 
(´<_` )『ジオッ!』
 
 迫るトソンに向け、一筋の雷撃を放つ。
 しかしそれはトソンを捉えること無く、虚しく地に落ちた。
 ギコから離れた時よりも、段違いの速さで駆けている。
 
(´<_` )「ちぃッ」
 
 緑の軌跡を描き、弟者の脇腹を目掛け放たれる右足での蹴り。
 それを咄嗟にポリュデウケースの剣で受け止める。
 
 またも響いた、金属音。
 
 ずしりと、弟者の腕にもその重みが伝わる。
 
(´<_` )(やはり……何かを……)
 
(´<_` )『ジオッ!』
 
 トソンの足が離れぬ内に、左腕をトソンに向けて再度雷撃を放つ。
 超至近距離から放たれた雷撃にも、トソンは表情を変えない。
 
 


37 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:16:50.56 ID:Wf1hZCVd0
 
(゚、゚トソン「はッ!」
 
 受け止められた右足にさらに力を込め、強く押す。
 左足を蹴り上げ、体をねじりながら宙に浮き───
 
(´<_`;)「なんだとッ!?」
 
 ポリュデウケースの頭部目掛け回し蹴りを放つ。
 トソンの短い髪の毛先を、チリと雷撃が焼いた。
 
 しかし、それだけ。
 
 刹那の後に、トソンの足はポリュデウケースの頭部へめり込む……
 
 ことはなかった。
 
(゚、゚トソン「!」
 
 弟者が咄嗟に、ペルソナを消したのだ。
 何もない空間を虚しく足が通り過ぎる。
 
 そのまま一回転をし、トソンは着地して。
 
(゚、゚トソン「好手! でも!」
 
 着地と同時に地を蹴った。
 
 
 

38 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:19:29.13 ID:Wf1hZCVd0
 
(´<_` )『ペルソナッ!!』
 
 弟者もすぐさまペルソナを呼び出す。
 
(´<_` )『ツインスラッシュ!』
 
 振り下ろされる、青い斬撃。
 トソンはそれを最小限の動きで体を横にずらし、避ける。
 
 そこへ、脇腹へ向かい切り上げる二撃目。
 
(´<_` )(捉えたぞッッ!)
 
 はっきりとした確信。
 この距離では、避けることはできないはずだと。
 
 だからトソンは、『足を上げた』だけだった。
 
 翠緑に光る足を、ほんの少しだけ。
 
 触れる、ポリュデウケースの剣。
 
 またも響いた金属音。
 
 

 

40 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:23:07.44 ID:Wf1hZCVd0
 
(´<_` )「馬鹿め!」
 
 渾身の力を込めて切り上げられた二撃目を、受け流せるわけがない。
 強度は確かに、数合の接触で明らかだ。
 
 だがいくら強固と言っても、下からの攻撃では当然、身の軽い女では宙へと打ち上げられてしまう。
 
(゚、゚トソン「……!」
 
 案の定、トソンは空高く打ち上げられた。
 
 弟者が狙うは、着地点。
 
(´<_` )「終わりだッ!」
 
 空を仰ぎ、言い放つ。
 
 二度目の確信。
 
 一度目は仕留めるには至らなかったが、確かに捉えた。
 次こそはと、弟者は二度目に確たる勝機を見出していた。
 
 しかし今度は。
 
 防がれることは愚か、弟者がトソンに触れる事すら、かなわなかった。
 
 
 

41 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:26:10.09 ID:Wf1hZCVd0
 
(゚、゚トソン「……!」
 
 空中で体勢を整え、地に体を向けた。
 すでに着地点には弟者がいる。一撃を放とうと、身構えていた。
 
 トソンはそのまま膝を抱え、身を丸くする。
 
 そして、一気に。
 
(゚、゚トソン「はぁッ!」
 
 空中で何もない空間に、両足を勢い良く伸ばした。
 何もない、何も変わるはずがない。
 
 それなのに。
 
(´<_`;)「なんだと!?」
 
 大地での跳躍と変わらぬ疾さ(はやさ)で、前方に飛んだ。
 トソンが足を伸ばした瞬間、何かを蹴った様にしっかりと足は捉え、
 緑の粒子を撒き散らしながら前方に飛んだのだ。
 
(´<_`;)(なんだ!? なんの仕掛けがある!?)
 
 あまりの事に、弟者は追撃をかけることすら忘れていた。
 
 トソンが着地した、そこは───
 
 
 


42 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:29:09.80 ID:Wf1hZCVd0
 
( ´_ゝ`)『行け! カストル!!』
 
 ひたすらに突風を起こし続けるメルキセデクに、一撃を放たんとする兄者。
 カストルが大きく槍を振りかぶり、そして。
 
(;´_ゝ`)「なんだと!?」
 
 両の手を広げマハガルーラを放っているメルキセデクの肩に。
 
 トソンが、降り立った。
 
(゚、゚トソン「ふっ!」
 
 一息の後の、一足。
 
 メルキセデクの風の中、一条の緑の風が突き抜ける。
 
(;´_ゝ`)「ちぃッ!!」
 
 吐いた時には、もう遅い。
 
 
(゚、゚トソン「はぁぁぁッ!!」
 
 
 風に押された彗星の如く鋭い蹴りが、カストルの頭部を捉えた。
 
 
 


44 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:31:40.99 ID:Wf1hZCVd0
 
(  _ゝ )「ぐあぁッ!」
 
 ペルソナが消え、突然の頭への衝撃にたまらずに膝をつく。
 トソンは反動で宙に舞い、風を止めたメルキセデクの眼前にひらりと着地すると、
 
(゚、゚トソン「メルキセデク!」
 
 その一言で、天使は理解した。
 後ろを向き、呆気にとられていた弟者に両腕を向け。
 
(´<_`;)「しまっ……!」
 
 弟者の足元から、風が生まれる。
 それはすぐに弟者の全身を覆う渦の壁を作り、その中で。
 
( <_  )「ぐおぉッ!」
 
 幾重もの風の刃が、襲い掛かる。
 突風を生み出さずして鎌鼬のみを発生させる、ガルーラだ。
 
 風の渦から解放された時には。
 兄と同じ様に、地に膝をついた。
 
 全ての風が、止んだ後。
 トソンと天使だけが、背中合わせに佇んでいた。
 
 

 

46 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:35:21.93 ID:Wf1hZCVd0
 
(゚、゚トソン「……回復、できますか?」
 
 背中越しに聞いたトソンの声に、天使はこくりと頷くと。
 メルキセデクが手をかざし、温かな光が二人を包んだ。
 
 トソンにも少々の裂傷が見られた。
 ゆっくりとだが、それらが塞がって行く。
 メルキセデクの翼の欠けも、徐々に。
 
(゚、゚トソン(……なんとか……セーフでしょうか……)
 
 表情には出していないが、見えない部分、つまり両足の負担は相当な物だった。
 やはりあの異常な動きも、少なからず代償を要する物だったようだ。
 
(゚、゚トソン(一度の消費が大きい……これはまだまだ改良するセオリーですね……)
 
 デビルサマナーが悪魔を使役するにあたり、COMPと並ぶ大切な物がある。
 マグネタイト(MAG)と呼ばれる生体エネルギーだ。これがなければ悪魔を召喚することが出来ない。
 他にも悪魔に能力を使わせる際に消費したりと、まさに必須と言える。
 
 さらに練気刀(れんきとう)、と呼ばれる物。
 マグネタイトを送り込み、強力な力を発揮するサマナー御用達の武具なのだが、
 それと同じ成分が混ぜられた物を膝から下に仕込んでいたのだ。
 
 トソンの動きは、このマグネタイトと練気刀を触媒にした物を利用していた。
 COMPに蓄積したマグネタイトを消費して、それの硬質化、具現化を行っていたのだ。

 
 

49 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:38:15.39 ID:Wf1hZCVd0
 
 空中を飛んだ時も、マグネタイトを一時的に具現化させ、足場を作った。
 それを強く蹴ったというわけだ。
 トソン自身初の試みだったが、足場は衝撃に耐え見事な結果を生み出した。
 
 しかしやはり、代償は大きく。
 
(゚、゚トソン(回復に時間が……残りMAGも少ない……)
 
 肉体にも、MAGにも現れていた。
 
(゚、゚トソン(……)
 
 うずくまる兄者に向かって。
 
(゚、゚トソン「さぁ、どうぞお引き取りを」
 
 力は十分、わかっただろうと。
 勿論、これ以上の戦闘は自分にも不利だと言う意味もその言葉の中に。
 
 残念な事に、トソンの願いは叶わない。
 
 
(# ´_ゝ`)「弟者ぁぁぁぁぁあああぁぁぁァァァ!!」
 
 立ち上がり、足を広げ下を向きながら、叫ぶ兄者。
 
 
 


51 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:41:41.15 ID:Wf1hZCVd0
 
( <_ #)『ぐ……スクカジャ……!』
 
 地に膝をつきながらも、兄へと攻撃補助の力を飛ばす。
 神経を研ぎ澄まさせ、素早さと視野を広める効果を持つ力だ。
 
(# ´_ゝ`)「なめるなよ! 見せてやる! 俺達の力を!!」
 
(゚、゚トソン「……あくまで、戦いますか」
 
(# ´_ゝ`)『ペルソナァッ!!』
 
 再度出でる、長槍を携えた騎士、カストル。
 しっかりとトソンを見据え、一撃を放たんと。
 
 
(゚、゚トソン「……」
 
 
(# ´_ゝ`)「……」
 
 
 対峙する、ペルソナ使いとデビルサマナー。
  
 
 


54 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:43:59.65 ID:Wf1hZCVd0
 
 音も立てずに、カストルが駆けた。
 
(゚、゚トソン(速い!)
 
 即座に身構え、その動きを注視する。
 スクカジャの所為か、兄者の動きはダメージを受けているにも関わらず、数段上がっていた。
 
(# ´_ゝ`)『カストル!!』
 
 メルキセデクに見せた動き。
 大きく長槍を後方まで下げ、体をねじり、横薙ぎの構えだ。
 
 ならば、対処は。
 
(゚、゚トソン(上……いや、下)
 
 腰を少し落とし、カストルの一撃を迎え撃つ。
 
 槍の間合いに、トソンが入るその直前。
 
(# ´_ゝ`)「弟者!!」
 
(´<_` #)『ジオンガ!!』
 
(゚、゚トソン「!」
 
 
 


56 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:46:50.57 ID:Wf1hZCVd0
 
 ジオよりも一つ上の、ジオンガ。
 突然の弟者からの奇襲に、トソンの注意が一瞬逸れた。
 だがそれは、隙とも呼べない程の、ほんの一瞬。
 
(゚、゚トソン「メルキセデク」
 
 ぼそりと呟く様に言うと、メルキセデクが飛んだ。
 メルキセデクは多少の魔法耐性を持っている為、彼で防ごうとしたようだ。
 
 だが、ジオンガがメルキセデクを捉える事はなかった。
 ジオを数本束ねたような、太い一条の雷撃は、
 『まるで自分から避けたように』メルキセデクの横脇を通過した。
 
 そして狙いは、トソンでもない。
 
(゚、゚;トソン「まさか……!」
 
(# ´_ゝ`)『カストル!!』
 
 横脇に構えた長槍で、自らに迫る雷撃を横薙ぎに。
 ばちりと、弾けるような激しい音が一瞬し、カストルの槍に稲妻が絡み付く。
 
(# ´_ゝ`)『行けッッ!!』
 
 長槍───いや、雷槍を頭上高く、力強く掲げ。
 
 

 

59 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:50:38.37 ID:Wf1hZCVd0
 
 
 弟の雷撃と、兄の槍撃を合わせた一撃。
 
 ペルソナの波長を合わせ、その特性を合成させる、合体攻撃。
 
 青紫の軌跡を描き、力強く振り下ろされた。
 
 
(# ´_ゝ`)『雷震乱舞ッッ!!!』
 
 
 放出される、雷を纏った槍撃の波。
 空気を切り裂く音を立てながら、トソンに迫る。
 
(゚、゚;トソン「くっ……!」
 
 予想外の攻撃と、その速さに焦りの声を漏らす。
 
 横に飛ぼうと体勢を変えるが、果たして間に合うか。
 
 兄者の口端が、少し吊り上がった気がした。
 
 
 コンマ一秒、間に合わない。
 
 
 


60 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:53:11.59 ID:Wf1hZCVd0
 
(´<_`メメ)(勝ちだ……!)
 
 膝をつきながら見ていた弟者も、勝ちを見て、静かに拳を握った。
 
 
(゚、゚;トソン「く……あ……!」
 
 
 迫る青紫の衝撃波。
 激しい音を立てながら枝の様に伸びている雷が、その威力を物語っている。
 トソンが自身でも、避け切れないと判断した、その時。
 
 
(゚、゚;トソン「ぐっ……!?」
 
 
 強い力で、真横に弾き飛ばされた。
 飛ばされながら視界の隅に映ったのは、天使の姿。
 
(゚、゚;トソン「メルキセデク!!」
 
 間一髪、メルキセデクはトソンを衝撃波の進路外へと弾き飛ばしたのだ。
 
 そのすぐ後に。
 
 

 

62 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:56:36.54 ID:Wf1hZCVd0
 
 一つ星が一瞬輝いた。
 
 
 甲高い、弾けるような大きな音が、神社に大きく木霊する。
 
 
 体を大きくうねらせた後に、天使はそのまま前方に倒れ、
 
 
 二度と動く事はなかった。
 
 
(゚、゚;トソン「すみません……メルキセデク……」
 
 青白く光り、ゆっくりとその身を消して行く仲魔を見つめ、呟く。
 だが、悲観している暇はない。
 
( ´_ゝ`)
 
(´<_`メメ)
 
 立ち上がり、静かに並ぶ流石兄弟。
 トソンが一歩、後ずさる。
 
 
 


65 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/15(水) 23:59:08.71 ID:Wf1hZCVd0
 
( ´_ゝ`)「……立場が逆転したな」
 
(゚、゚トソン「……」
 
( ´_ゝ`)「女 貴様は何者だ」
 
(゚、゚トソン「その質問は答えられないカテゴリです」
 
( ´_ゝ`)「ふん……」
 
(´<_`メメ)「ならば、神主はどこへ行った」
 
(゚、゚トソン「知りません」
 
(´<_`メメ)「何だと?」
 
(゚、゚トソン「私は留守の間を任されただけ 外出先までは知りません」
 
( ´_ゝ`)「……」
 
(´<_`メメ)「……」
 
( ´_ゝ`)(嘘をついているようには見えんが……)
 
(´<_`メメ)(ならばここは……)
 


67 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:03:07.20 ID:/UxkgvX10
 
(´<_`メメ)『シバブー』
 
 短く唱えられた言霊。
 空気を揺らしながら、ペルソナから放たれた力がトソンへと近づく。
 
(゚、゚;トソン「ぐっ……」
 
 対象者を金縛り状態にする言霊だ。
 最早トソンに、それを避ける力は残っていなかった。
 
( ´_ゝ`)「大人しくしていてもらおうか」
 
(´<_`メメ)「あんたもだ」
 
(,,;゚Д゚)「……あんたら……一体……」
 
(´<_`メメ)「言ってもいいが、知ったら死ぬ事になるぞ」
 
(,,;゚Д゚)(こいつらが……ブーンの言っていたペルソナとか言うアレなのか……?)
 
(,,;゚Д゚)(くそっ! わけがわからねぇ!)
 
(´<_`メメ)「あぁ、大人しくしててくれよ」
 
(゚、゚;トソン(……不覚……)
 
 
 


68 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:05:45.53 ID:/UxkgvX10
 
 トソンがモナーから受けた依頼はこうだ。
 
 『私が不在の間、道場に居る二人に誰も近づけるな』
 
(゚、゚;トソン(撃退はだめでした……せめて……道場に近づけさせないように……)
 
(゚、゚トソン「……あなた達の目的は何ですか」
 
( ´_ゝ`)「自分の事は言えないのに、そんな事を言うとはな」
 
(゚、゚トソン「虫のいいプロセスであるとは思います」
 
( ´_ゝ`)「まぁいい 神主に、リベンジがしたいだけだ」
 
(゚、゚トソン「……リベンジ?」
 
( ´_ゝ`)「あぁ あのままでは腹の虫がおさまらんからな」
 
(゚、゚トソン「……なるほど」
 
(゚、゚トソン(……これなら、道場のお二人は大丈夫そうですね)
 
(゚、゚;トソン(もしかして、ちゃんと話していれば戦う必要はなかったかも……?)
 
(゚、゚;トソン(メルキセデク……)
 
 
 

70 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:09:18.50 ID:/UxkgvX10
 
(゚、゚トソン「それならば」
 
(゚、゚トソン「静かにお待ち頂ければ、済む話」
 
( ´_ゝ`)「あー、アンタあれか」
 
(゚、゚トソン「?」
 
( ´_ゝ`)「俺達が、あいつら連れ戻そうとしたらとか、そういうあれか」
 
(゚、゚;トソン「……」
 
( ´_ゝ`)「安心しろ あいつらにゃ興味ないさ」
 
(´<_`メメ)「俺達はただ、リベンジをしたいだけさ」
 
(゚、゚;トソン「そう……でしたか」
 
(゚、゚;トソン(敵?……ながら見事 まさか私はやられ損……?)
 
(゚、゚トソン(……やられ損……)
 
(゚、゚トソン(やられトソン)
 
:( 、 トソン:(プッ……)
 
 
 


72 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:12:01.39 ID:/UxkgvX10
 
( ´_ゝ`)「というわけで、あんたにはもう少しの間大人しくしていてもらおう」
 
 
:( 、 トソン: プルプル
 
 
( ´_ゝ`)(なんだ……? 金縛りのせいか?)
 
( ´_ゝ`)「あー、あんたも、な」
 
(´<_`メメ)「警察とか無駄だからな」
 
(,,;゚Д゚)「……」
 
(,,;゚Д゚)(昨日の事といい……ついてないな……)
 
 言い終えると、流石兄弟は賽銭箱前の数段の階段に腰掛ける。
 現れるであろう、鳥居の下の階段を見つめながら。
 トソンとの戦いの傷を治しつつ、モナー達を待ち構える。
 
( ´_ゝ`)「やはり、弟者のディアはよく効くな」
 
(´<_` )「あまり変わらんと思うんだがな」
 
 少しの間の、休息。
 
 
 


74 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:14:47.99 ID:/UxkgvX10
 
 
 しかし、それを破ったのは。
 
 
 モナー達ではなかった。
 
 
( ´_ゝ`)「む」
 
 
(´<_` )「む」
 
 
 二人同時に、気配に気付いた。
 
 ペルソナの波動を感じたわけではない。単純な人の気配だ。
 
 
 ゆっくりと、鳥居の下から一人分。
 
 
 その先を見つめながら、立ち上がる流石兄弟。
 
 トソンも同じくそれを感じ、そちらを見ていた。
 
 
 


75 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:16:14.91 ID:/UxkgvX10
 
 
 
 
 そして。
 
 
 
 
 
 
 
 
 現れたのは───
 
 
 
 
 
 
 

 


77 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:19:11.60 ID:/UxkgvX10
 
 

 
 
( ´∀`)「……と言うわけです」
 
(´・ω・`)「まさか……ダイオード先生が……」
 
川 ゚ -゚)「ツン……大丈夫か?」
 
ξ゚ー゚)ξ「……うん ありがと」
 
 モナーはあの地震の後、学校で起きていた事をショボン達に説明していた。
 今は神社へ戻る途中の、車の中だ。
 
 ショボン、クー、ドクオ、そして最初の状況を知らなかったブーン。
 やはり、衝撃を受けたようだ。特にクーは、ツンの事を心配している様子。
 
 それに加え、J・Fの事。
 
(  ∀ )(J・F……)
 
 戦いの後、どうしても思い出してしまっていた。
 
 仲間を守る為に散った、仲魔のことを。
 
 

 

79 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:23:01.82 ID:/UxkgvX10
 
 それが切っ掛けとなり、ジョルジュは新しい力を手に入れる事が出来た。
 だが、その代償はあまりに大きく、深く、彼等の傷と成り。
 
ミセ*゚−゚)リ(ジョルジュさん……)
 
 そしてそれらに共通して、全員が思う事。
 
 
 敵の、強大すぎる力。
 
 
 学校内の全ての人間を石と化し、さらに外と干渉できぬ結界を生み出した。
 にもかかわらず、デレの力は不安定さを見せていた。
 つまりは、あれが限界ではないと言う事だ。
 
 ダイオードも、モナーと同程度の力を持っていた。
 圧倒的な力の差に、気が滅入るのも無理もない。
 
 しかしその中でも、モナーは己の希望を更に強いものとした。
 
 ジョルジュの新しい力は、それ程に強力な物だった。
 ブーン達が更なる力に目覚めれば、充分に対抗できるはずだと。
 
( ´∀`)(信じよう……彼等を……)
 
 

 

81 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:27:20.70 ID:/UxkgvX10
 
 
 それぞれがそれぞれの思考をしている内に、車は神社に到着した。
 
( ´∀`)「さぁ、行きましょう」
 
 これからハインと情報を整理し、今後の対策を。
 そう続けたモナー。皆も気を引き締める。
 
 
 だが。
 
 
(;´∀`)「……?」
 
 
 階段を上がり終えた後。
 
 
(;^ω^)「え……?」
 
 
 誰もがその事を、忘れてしまっていた。
 

 

83 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/16(木) 00:29:18.77 ID:/UxkgvX10
 
 
 
 
 全員が見たものは。
 
 
 
 
 
 横たわる三人の男と、一人の女性。
 
 
 
 
 
 どうやら、戦士達に休息は、ないようだ。
 
 
 
 
                         続く。


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