2 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:05:20.94
ID:MpWrVZz10
その場に着いた誰もが、動けずにいた。
状況を理解できずに、ただただ立ちつくすのみだった。
(;^ω^)「な……」
ブーンが漏らした声で、ようやくモナーが我に返る。
(;´∀`)「ミセリ!」
ミセ;゚−゚)リ「はい!」
二人が駆け寄る先は、倒れているトソンの元。
川;゚
-゚)「ツン 私達も」
ξ;゚听)ξ「う、うん!」
何か手伝えないかと、二人も後に続く。
これからの対策をと、誰もが考えていた。
しかし、一瞬にしてその思考は何処かへと消え去った。
驚くのも無理はない。
三人の男と一人の女性が、境内で横たわっていたのだ。
4 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:08:48.66
ID:MpWrVZz10
(´・ω・`)「あの二人……」
(;゚∀゚)「あぁ……あの時の……」
二人の呟きに、ブーンが男達を見た。
ブーンはあの時別行動をしていたから見覚えがない。
だが。
(;゚ω゚)「ギコさん!」
三人目に視線を移すと、その顔には見覚えが。
あの夜、ブーンとツンによくしてくれた男、ギコだった。
(;^ω^)「ツン!」
駆け寄るもブーンにはどうすることもできない。
すぐに回復魔法を使えるツンの名を叫んだ。
ξ;゚听)ξ「───! ギコさん!」
(;^ω^)「ツン! 頼むお!」
言われずとも、ツンは即座にディアをかけていた。
暖かく優しい光がギコの体を包み込む。
6 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:11:19.61
ID:MpWrVZz10
一体なぜ、どうして、誰が。
皮肉にも、一同の思考はまた、同調していた。
( ^ω^)はペルソナ能力を与えられたようです
第18話『招待状』
7 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:13:46.93
ID:MpWrVZz10
(-、-;トソン「う……」
(;´∀`)「トソン! 大丈夫ですか?!」
程なくして、トソンが目を覚ました。
意識が朦朧としていて、何が起こっているのかわからないと言った様子だ。
モナーに抱きかかえられて、キョロキョロと周囲を見渡している。
(゚、゚;トソン「ぁ……モナー様!」
(;´∀`)「しっかり、落ち着きなさい」
慌てて飛び起きたトソンを安心させようと。
それを見たミセリは立ち上がり、流石兄弟の元へ───
(;゚∀゚)「ちょちょ、ちょっと待って!」
ミセ*゚−゚)リ「はい?」
( ゚∀゚)「その二人は、VIPの奴らなんだ」
('A`)「起こしたら危ないかもしれない」
ミセ*゚−゚)リ「そうですか」
8 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:16:08.32
ID:MpWrVZz10
しかしミセリは、意に介さずに。
流石兄弟の傍に立ち、ペルソナを呼び出した。
(;゚∀゚)「ミセリちゃん!」
ミセ*
−
)リ「───ら」
(;゚∀゚)「……え?」
ミセ*゚−゚)リ「死んでしまったら、どうするんですか!」
ジョルジュの知らない声で、冷たく、強く言い放つ。
その一言で、ジョルジュは押し黙ってしまった。
VIP高校でブーンを救う時に見せた、ミセリの強い想い。
どうやら、人の死に対して特別な思い入れがあるようだ。
ミセ*゚−゚)リ『メディラマ』
神々しい光が、流石兄弟を包み込む。
見る見るうちに、顔に生気が戻って行った。
( ゚∀゚)「……」
9 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:20:19.57
ID:MpWrVZz10
ミセリの後方に控えるジョルジュ。
二人が暴れ出したらすぐに対応できるようにと。
同じくドクオも、ジョルジュの隣で身構える。
(,,;-Д-)「いっつつ……」
(;^ω^)「ギコさん! 大丈夫ですかお?!」
目を覚まし、頭を抱えながら上体を上げたギコ。
やはりトソンと同じく、何が起きたか解っていない様子だ。
ξ;゚听)ξ「ギコさん……」
(,,;゚Д゚)「……んぁ……内藤君に……ツンちゃん……」
二人の顔を見て、きょとんとする。
ギコの意識がはっきりと戻った事を確認すると。
(;^ω^)「ギコさん……一体何が……」
(,,;゚Д゚)「何がって……わけわかんねぇよ……」
当然の事だった。
ギコにとっては、トソンと流石兄弟の戦いからまったくわけがわからないだろう。
言ってみれば、彼はその場に居合わせただけの被害者だ。
11 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:22:48.76
ID:MpWrVZz10
(;´∀`)「トソン……一体何が……」
(゚、゚;トソン「……」
( 、
;トソン「赤……」
(;´∀`)「赤……?」
( 、
;トソン「赤い、影が……」
赤い、影。
トソンが更に言葉を続けようとしたその時。
(;´_ゝ`)「なっ……お前ら!」
(´<_`;)「ちっ……!」
流石兄弟が目を覚まし、膝をつきながら声をあげた。
咄嗟に構えるジョルジュとドクオ。
しかし、その二人を手で制して前に出たのは。
(´・ω・`)「待ってくれ」
ショボンだった。
14 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:25:47.86
ID:MpWrVZz10
(´・ω・`)「あんた達、暴れても無駄なのはわかるだろう」
(;´_ゝ`)「……」
(´<_`;)「……」
それは確かに感じていた。
回復しきれていないダメージと、ペルソナを使用しすぎた事。
ペルソナを過剰に使用すると、精神力を削られる。
酔った時の様な気だるさ、風邪の時のような脱力感を覚えるのだ。
それに加え、完全に包囲されているこの状況。
二人に抗う術は、なかった。
(´・ω・`)「なんであんた達がここに?」
( ´_ゝ`)「……お前らに会いに来たんだよ」
(´<_` )「落し前をつけに、な」
(´・ω・`)「……それがなんで、倒れてたんだ?」
( ´_ゝ`)「おいおい……年上には敬語を使うもんだ」
17 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:30:34.62
ID:MpWrVZz10
(´・ω・`)「……わかりましたよ」
面倒臭くなったショボンは、素直に口調を変えた。
(´・ω・`)「何が、あったんです?」
( ´_ゝ`)「……知らん」
(´・ω・`)「知らない?」
( ´_ゝ`)「あぁ……突然、何かが現れて一気にやられた」
(´<_` )「構える暇すらなかった」
(´・ω・`)「一気にやられたって……」
あの時はショボン達が勝利したと言っても、四対一の状況だった。
それでももう一度戦っても、確実に勝てるかどうかはわからない。
ショボンは二人の実力を知っているだけに、驚いたようだ。
( ´_ゝ`)「……赤い、影」
(´<_` )「一瞬見えたのが、それだ」
トソンが言った、赤い影。
やはり二人もそれを見ていたようだ。
18 名前:
◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/22(水) 21:34:35.10
ID:MpWrVZz10
(゚、゚;トソン「───! モナー様!」
( ´∀`)「落ち着きなさい、どうしたのですか?」
(゚、゚;トソン「早く! 道場に!」
その言葉に、はっと道場の方向を見た。
すぐに駆けだしたのは、ジョルジュとミセリ。
(;´∀`)「あっ!」
追い掛けようとするも、トソンの事も心配なようだ。
(´・ω・`)「モナーさん ここは僕が」
(;´∀`)「……すみません」
ショボンに任せ、モナーも急いで後を追う。
ドクオとクーもそれに続いて行った。
ブーンとツンはハインがそこに居る事を知らない為に、何の事だかわからない様子だ。
ショボンが二人に、後で説明すると伝えた。
騒然としていた境内に、一時の静寂が訪れる。
20 名前: ◆iAiA/QCRIM
[] 投稿日:2009/04/22(水) 21:36:49.73
ID:MpWrVZz10
(,,;゚Д゚)「な、なぁ……」
( ^ω^)「……はいですお」
(,,;゚Д゚)「これってやっぱ、昨日話してたあの……」
( ^ω^)「……多分、間違いないですお」
(,,;゚Д゚)「……まじ……かよ……」
これでは、信じるしかないじゃないか。
ギコは心の中で、力なく吐き捨てた。
( ´_ゝ`)「おい、あんた」
(,,゚Д゚)「?」
( ´_ゝ`)「本当に何も知らなかったんだな すまなかった」
(,,゚Д゚)「いや……それはいい……」
ギコの返事を聞き、兄者はふ、と静かに笑うと。
( ´_ゝ`)「お前らと戦いに来たのに、助けられちまうとは、な」
21 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:39:36.99
ID:MpWrVZz10
(´<_` )「借りができてしまったな」
( ´_ゝ`)「ふん……そうだな」
実に落ち着いた表情で、静かに。
その顔からはすでに敵対の意志は読み取れず。
(゚、゚トソン「……先程は誤解して、すみません」
地に座っていたトソンが、顔だけを向けて流石兄弟に謝罪をする。
( ´_ゝ`)「いや、あんたの判断は間違っちゃいないさ」
(´<_` )「手荒な事をしてすまなかったな」
己の非を認め、柔らかく言った。
そんなやり取りを見て、
(´・ω・`)(……この二人……根っからの悪人じゃないのか……?)
(´・ω・`)(事情を話せば……もしかしたら)
淡い期待を抱きつつ、ショボンがまた口を開いた。
24 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:42:40.24
ID:MpWrVZz10
※
(;´∀`)「……これは……」
道場に着いたモナーが見た物。
そこはもう、朝とはまったく違う場所の様に感じられた。
無様にひしゃげた入口の柱。
入口からも見える道場内の床板は、所々がめくれ、穴が空き。
奥に続く廊下への戸も、無残に引き裂かれていた。
(;'A`)「一体……何が……」
その場の全員が知りたかった事を、ドクオがぽつりと。
しかしそれよりも、重要な事がある。
(;´∀`)「ハインさん!」
残っていたはずのハインリッヒ高岡。
彼女の安否は果たして。
モナーの声を合図に、弾ける様に皆道場へと入った。
25 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:45:58.64
ID:MpWrVZz10
(;゚∀゚)「ぐ……」
焦げた匂いが、鼻をつく。
外の四人を一蹴した存在はやはり、ただの人ではなさそうだ。
もし、それの目的がハインだったとするのなら……
(;´∀`)「ハインさん! どこですか!?」
(;゚∀゚)「おいハイン! モショ!!」
道場の中央で立ち尽くし、名を叫ぶ。
返事はなく、返るのは無情の静寂のみだ。
ミセ;゚−゚)リ「ハインさん!」
ミセリがハインに宛がわれている道場横の一室に駆け込む。
やはりそこは、無人。彼女の所持品だけが部屋の隅にあるだけだった。
(;´∀`)「ど、どこかに隠れているのかもしれません!」
顔を見合せ、五人がこくりと頷く。
手分けをして探そうと、道場の奥へ進もうとした、その時。
ミシ……と、廊下の床板が鳴いた。
26 名前: ◆iAiA/QCRIM
[] 投稿日:2009/04/22(水) 21:48:31.19
ID:MpWrVZz10
( ´∀`)「!」
ミセ*゚−゚)リ「……」
( ゚∀゚)「……!」
川
゚
-゚)「……」
('A`)「なんだ……?」
ミシ、ミシ、と、道場へ近づいてくる音が。
警戒し、身構える五人。
すでに気配で、解っていた。
人ではない、と。
しかし現れたのは。
モ*゚−゚シ
見知った、幼い悪魔だった。
28 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:51:24.80
ID:MpWrVZz10
( ゚∀゚)「モショ!」
その姿を確認した直後、ジョルジュはすぐに駆け寄ろうと───
( ´∀`)「待ちなさいッ!」
一喝。
モナーの強い声が、ジョルジュの動きを止めた。
五人の中で、モナーだけが警戒を解いていなかった。
( ´∀`)「……」
モ*゚−゚シ「……」
不気味な静寂が、少しの間続く。
どこからどう見ても、モショそのものの姿だ。
ハインにもらった帽子も、しっかりとかぶっている。
それなのに、モナーが覚えた違和感は。
限りなく純粋だったモショから滲み出る、異質なモノ。
ねっとりと、纏わり付くような負の気。
モナーだけが、それを感じていた。
29 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:53:43.57
ID:MpWrVZz10
やがて。
モ*゚−゚シ『……女は返してもらった』
重く響く、声。
明らかな、異。
純情可憐なその容姿からは、まったくの対極。
川;゚
-゚)「モ……モショ……?」
澄み切った、あの愛らしい声はどこへ。
クーを始め、ジョルジュ達も動揺を隠せずにいた。
ただ一人は、じっと見据えて。
( ´∀`)「……玖都留(クトル)の者か……?」
モ*゚−゚シ『……』
モ*゚ー゚シ『……あぁ、そうだ』
32 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:56:22.10
ID:MpWrVZz10
浮かんだ笑みが、意味する物は。
( ´∀`)(……いかにも、餌に食らいついたと言った様子だな……)
思い、拳を強く握る。
まんまと相手の話に乗るのは癪に障るが、ハインが連れ去られたとなると。
( ´∀`)(……乗るしかない……か)
( ´∀`)「待っていろ 彼女はすぐに連れ戻す」
モ*゚ー゚シ『……歓迎するよ 老兵に、若きペルソナ使い達よ』
その言葉を発した直後。とさりと、モショは前のめりに倒れた。
川;゚
-゚)「モショ!」
駆け寄り、すぐに。
川;゚
-゚)『ディア』
怪我は見当たらないが、一応の回復魔法を唱える。
それを見て、静かに佇むモナー達。
33 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 21:59:48.64
ID:MpWrVZz10
ミセ*゚−゚)リ「モナー様……」
( ´∀`)「……先ずは……集まりましょう……」
ミセ*゚−゚)リ「はい」
すぐにミセリが動いた。ショボン達を呼びに行ったのだ。
モナーは直立したままで腕を組み、目を閉じて思考する。
( ´∀`)(……明らかにこれは、我々を誘っている)
( ´∀`)(そうでなければ、わざわざ伝言を残すなどは……)
( ´∀`)(……しかし)
敵の意図は、ある程度の予想はできていた。
ハインを餌に誘き寄せ、一網打尽にする魂胆なのだろう。
しかし、どうしても見えない、一点。
( ´∀`)(……VIP高校の件……それに……)
( ´∀`)(トソンとあの兄弟を一蹴した程の力……)
37 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:02:13.24
ID:MpWrVZz10
遥か深淵。例えるのなら、底のない沼。
末端すら見えぬ、敵の強大な力。
( ´∀`)(鈴木ダイオードと同等の力を持つ者が……まだまだいると言うのか……)
少なくとも、ハインを連れ去った存在は相当の実力者だ。
底知れぬVIPの力に───
(;´∀`)(…………)
モナーは、畏怖していた。
だが。
(#
゚∀゚)「へっ……調子に乗りやがって」
川 ゚
-゚)「モショをこんな目に会わせた奴……許してはおけないな」
('A`)「あぁ……やろうぜ!」
その表情には、恐れなどない。
いや、もしかしたらあるのかもしれない。
だがそれ以上に昂った感情が、それを抑え込んでいるのか。
いずれにしても。
38 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:04:30.98
ID:MpWrVZz10
( ´∀`)(そうだ……)
( ´∀`)(フィレモンは、私に言った)
( ´∀`)(戦士達の、道標になれと……)
( ´∀`)(この子達がいれば……希望は必ずある……)
モナーの目に映るのは、モショを心配する三人の姿。
それに加えて浮かぶ、ミセリ、ショボン、ツン、そしてブーン。
( ´∀`)(この子達さえ……生きていれば……)
( ´∀`)(例え私が、死んだとしても───)
必ず、モララーを止めてくれるだろうと。
この子達なら、全てを託す事ができると。
だからモナーは、強く誓う。
ブーン達は、絶対に守り通す。
その命を、使ってでも───
41 名前:
◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/22(水) 22:07:27.88
ID:MpWrVZz10
※
程無くして、ミセリが皆を連れ道場に戻ってきた。
なぜか、流石兄弟もその中に。
とりあえずと、モナーに促されて全員が腰掛ける。
無残な道場の姿に、ブーン達もやはり驚いていた。
一部始終をモナーが話し終えた後に、ブーンが口を開いた。
( ^ω^)「ハインさんって人、確か学校で言ってた……」
(´・ω・`)「あぁ あの夜、ブーン達と別れた後に玖都留で会った人だよ」
( ^ω^)「なるほどお」
(´・ω・`)「結構な地位の人で、やっぱりと言うか……連れ戻されたみたいだね」
ξ゚听)ξ「こちらの三人は?」
(´・ω・`)「その二人は玖都留の研究所の人間だよ」
ξ;゚听)ξ「えっ……」
45 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:10:45.05
ID:MpWrVZz10
( ´_ゝ`)「そう警戒するな 暴れる気はない」
( ゚∀゚)「なんであんたら、大人しくしてんだ?」
( ´_ゝ`)「ふん……借りができたからな」
そう言うとまた、二人は静かに笑った。
(´・ω・`)「で……そちらの方は僕も知らない」
全員の視線がそこに集まる。視線の先には、トソンの姿。
(゚、゚トソン「はじめまして」
( ´∀`)「彼女は、私が雇ったボディガードです」
( ´∀`)「昔からの知り合いに探偵所を営んでる人がいまして、そこの人間です」
(゚、゚トソン「残念ながら……プロセスは果たせなかったセオリーです……」
( ´∀`)「そう責任を感じなくていい」
モナーの言葉に、トソンは深く頭を下げた。
現れたのがダイオードと同等、或いはそれ以上の力の持ち主なら、仕方がない。
彼女の実力を知るモナーだからこそ、責める事をしなかった。
47 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:13:36.67
ID:MpWrVZz10
(´・ω・`)「それで……どうするんです?」
( ゚∀゚)「勿論」
('A`)「助けに行く、だな」
拳を強く握りしめて、はっきりと意思を表す。
当然、それはショボンも思っていることだ。
( ´∀`)「えぇ しかし、今すぐと言うわけにはいきません」
モナー達はまだ、VIP高校での戦いの疲れが残っている。
ある程度休めば回復はするのだが、やはり今すぐというわけにはいかなかった。
無論、まだ陽が高いことも起因しているが。
( ´∀`)「夜を待ちましょう」
逸る所はあるだろうが、敵の力が強大故に万全の態勢で。
そこへ。
( ´_ゝ`)「一つ、いいか?」
モナーを見て、静かに聞いていた兄者が。
48 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:16:22.88
ID:MpWrVZz10
( ´_ゝ`)「お前達、何故VIPに敵対をする?」
(´<_` )「VIPの力は強大だ 死ぬかもしれんぞ」
( ´∀`)「……」
(´・ω・`)「あなた達もペルソナ使いなら、フィレモンに会ったでしょう?」
( ´_ゝ`)「あの仮面の男か……一度だけ、な」
('A`)「俺達はフィレモンに言われたんだ」
川
゚
-゚)「字都(アザト)に危機が迫っている……と」
( ゚∀゚)「その黒幕が、VIPだってだけだ」
( ´∀`)「……モララーとは、かつての友だった」
( ´∀`)「私には、奴を止める責任がある」
静かに、流石兄弟はモナーの瞳を見た。
奥底に揺らぐ、決意の炎をしっかりと。
( ´_ゝ`)「……なるほどな」
51 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/22(水) 22:19:26.58
ID:MpWrVZz10
(´<_` )「お前達も、ゲームじゃないんだぞ?
選ばれたからと言って、何故危険な道を進む」
彼らの様に、異能を生業とした世界に身を投じているわけではない少年達。
自分達ならわかるが、普通の学生のブーン達が何故その使命を背負うのか。
そこが理解できなかったのだ。
だがブーン達は、この数日に起きた事変を通じて、決意を固めていた。
( ^ω^)「これまでに、悪魔の姿を何度も見ましたお」
('A`)「フィレモンの言っていた事は、嘘じゃない」
川
゚
-゚)「確実に、この街に良からぬ事が起きようとしている」
(´・ω・`)「何もしないよりは、抗いたい」
( ゚∀゚)「気付いたら手遅れでしたじゃ、イヤだろ?」
ξ゚听)ξ「街も……皆も……助けたい」
( ^ω^)「だから僕達は、戦うんですお」
確かに揺らぐ、モナーと変わらぬ決意の炎。
流されるだけだった彼らは、たったの数日で大きく、成長していた。
53 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:22:17.16
ID:MpWrVZz10
( ´_ゝ`)(……なるほど、な)
(´<_` )(遊びではない事はわかっている、か)
( ´_ゝ`)(……)
( ´_ゝ`)「俺達は……はっきり言って、雇われてただけだ」
(´<_` )「金を貰えるなら、VIPが何をしていようが関係なかった」
( ´_ゝ`)「だが……」
二人はゆっくりと、ブーン達の顔を見回す。
彼らの決意の炎が、二人の心も、奮い立たせた。
( ´_ゝ`)「この街を救う、か」
(´<_` )「たまには……正義の味方になってみるのも、面白そうだ」
( ´∀`)「……いいのか?」
( ´_ゝ`)「勘違いするなよ」
(´<_` )「借りもあるが……貸しもあるからな」
( ´_ゝ`)「事が終わったら、お前達に再戦を申し込むぞ」
56 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:25:10.82
ID:MpWrVZz10
( ゚∀゚)「へっ! 返り討ちにしてやるよ!」
そう言ったジョルジュの声は、どこか嬉しそうだった。
(´<_` )「ふん……」
( ´_ゝ`)「それに……」
( ´_ゝ`)「街が消えたら、転生少女イシュキックの続きが見れないからな」
('A`)「……! 見てるのか?!」
( ´_ゝ`)「当然だ あのよく動くオープニングはもっと評価されて良い」
('A`)「こいつ……出来る……!」
どうやら妙な所で意気投合したようだ。
兎にも角にも。
心強い味方が増えたことには、間違いなかった。
(゚、゚トソン「モナー様」
( ´∀`)「はい?」
59 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:28:19.04
ID:MpWrVZz10
(゚、゚トソン「非常に同行したいセオリーですが、残念ながら事務所に戻るプロセスです」
( ´∀`)「えぇ、トソン よくやってくれました」
(゚、゚トソン「……痛み入ります」
悔しそうに、唇を噛んだ。今回の失態を、挽回したい思いはある。
だが、仲魔は行動不能に陥り、MAGも尽きかけていた。
肉体も、疲弊しきっている。足手纏いは、目に見えていた。
トソンは文字通り悔しさを噛み締めながら、今回の同行を断念する事を選んだ。
( ´∀`)「トソン」
(゚、゚トソン「はい」
( ´∀`)「この子を……預かってもらえませんか?」
寝かせていたモショを抱き、トソンへ差し出す。
いつ目を覚ますのかわからないが、置いて行くわけにはいかないだろう。
だがもし起きたとしても、激闘は必至。連れて行くわけにもいかない。
(゚、゚ゞトソン「了解です」
素早く敬礼し、引き受けた。
60 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:31:11.14
ID:MpWrVZz10
COMPを取り出し、ボタンを押すとディスプレイから青い光が溢れ出る。
光はモショを包み込み、段々と小さく、小さく。
やがて青白い小さな光球となり、そのままCOMPへと吸い込まれていった。
(゚、゚トソン「後日、またつれてくるセオリーです」
( ´∀`)「頼みましたよ」
(゚、゚トソン「それでは私は、失礼します」
立ち上がり、道場の入口付近で、もう一度ぺこりと。
(゚、゚トソン「ご武運を」
そしてトソンは、事務所へと帰って行った。
それに続いて。
(,,゚Д゚)「……俺もひとまず、帰る」
流れで居合わせていたギコだったが、この機にと口を開いた。
(,,゚Д゚)「いまいち状況はわからないが……助けてくれて感謝してる」
(;^ω^)「ギコさん……」
62 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/22(水) 22:34:06.43
ID:MpWrVZz10
(,,゚Д゚)「……どうやら、俺が踏み込んじゃいけない世界みたいだ」
( ^ω^)「……」
(,,゚Д゚)「あいつも心配するし、な」
ξ゚听)ξ「……」
(,,゚Д゚)「君達、頑張ってくれ」
( ^ω^)「……ありがとうございますお」
( ´_ゝ`)「巻き込んで、悪かったな」
(,,゚Д゚)「トラブルは付き物だ 問題ないさ」
そう言うと、ギコは身を翻し、片手を挙げて。
( ,,゚Д)「じゃあ、な」
静かに、去って行った。
その背中はどこか、寂しそうで。
64 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:36:55.34
ID:MpWrVZz10
ここに、自分の入り込む余地はない。
そんなことははっきりと解っていたのに。
(,, Д
)(クソッ……!)
素直に受け入れる事ができずにいた。
記者としてのプライドが、それをさせずにいたのだ。
(,,゚Д゚)(……諦めねぇぞ……俺には俺の、やり方がある)
ブーンとツンは、ギコが去った事で安心していたのだが……
どうやらギコも、このままでは終わらせないようだ。
彼もまた、戦いの中へと身を投じるのだった。
ギコを見送った後、道場内にひとまずの静寂が訪れる。
目まぐるしく動き続ける状況の中の、一時の休息。
力が抜けたのか、ブーンなどはぐったりとしていた。
デレとの戦いの疲労はやはり、相当の物だったようだ。
ツンはまた、俯いて何かを考えている。
事情を知ったショボン達は、ツンをちらりと見るだけにとどまる。
どう声をかけていいのかわからない、そんな様子だった。
66 名前: ◆iAiA/QCRIM
[] 投稿日:2009/04/22(水) 22:40:13.04
ID:MpWrVZz10
( ´_ゝ`)「なぁ」
そんな重い空気の中、事情を知らぬ兄者が声を。
( ´_ゝ`)「腹、減ったな」
全員がぽかんとしたすぐ後に、一斉に自分の腹を見た。
( ゚∀゚)「あー、そうかもな」
('A`)「そういや昼、食ってないな」
(;^ω^)「そう言われたら、途端にお腹が減ってきたお……」
ミセ*゚ー゚)リ「何か、作りますね」
クスリと笑うと、ミセリが立ち上がり台所へ、
ξ゚听)ξ「私も手伝います」
それをツンがすぐに追いかけた。
更に続くと思われたクーは、残念そうな顔をして、
川
゚ -゚)「モナーさん」
67 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:42:58.29 ID:MpWrVZz10
( ´∀`)「はい?」
川 ゚
-゚)「あの……一度家に帰りたいんです」
( ´∀`)「わかりました 送っていきましょう」
川 ゚
-゚)「すみません よろしくお願いします」
家、と言う単語を聞いてブーン達も家に連絡しようと携帯を取り出した。
そこはやはり、学生であることを思い出させる。
ブーン達がそうしている内に、モナーとクーはすでに道場から去っていた。
( ´_ゝ`)「なんだかんだで、やはりまだ子供だな」
(´・ω・`)「しょうがないじゃないですか」
( ゚∀゚)「あんた達は家族とかいないのか?」
( ´_ゝ`)「失礼な いるに決まってるだろう」
(´<_` )「追い出されたんだけどな」
( ゚∀゚)「えばれねぇじゃん」
( ´_ゝ`)「可愛い子には旅をさせろと言うだろう」
69 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:46:28.04
ID:MpWrVZz10
(´<_` )「勘当だったけどな」
(;´_ゝ`)「う、うるさい!」
(´<_` )「まぁ、兄者についていった俺も俺だけどな」
( ´_ゝ`)「むぅ……」
( ^ω^)「仲がいいですおね」
( ´_ゝ`)「当たり前だ 兄弟とは、助け合うものだ」
満足気な笑みを浮かべ、豪語する兄者。
対して弟者は、やれやれと言った様子だ。
一人。
影を落とす少年がいた。
(´・ω・`)(…………)
(´・ω・`)(兄弟……か)
71 名前:
◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/22(水) 22:49:13.64
ID:MpWrVZz10
何か特別な思い入れがあるのだろうか。
その表情はしかし、沈んだ表情だ。
( ´_ゝ`)「お前達は家に帰らなくてもいいのか?」
( ゚∀゚)「あー、俺は今ここに住みこみだし」
( ^ω^)「そうなのかお?」
( ゚∀゚)「あぁ モナーさんに鍛えてもらってるんだ」
( ^ω^)「おっおっ それはすごいお」
(;゚∀゚)「地獄だけどな」
('A`)「とかいって、ミセリさんが目当てなんだろ?」
(;゚∀゚)「ち、ちげーよ! ミセリちゃんはそんな……」
( ^ω^)「なるほどお……綺麗な人だおねー、ジョルジュは年上好きだし」
(;゚∀゚)「だから違うって!」
( ゚∀゚)「後、ミセリちゃんは年下だぞ」
74 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:52:06.26
ID:MpWrVZz10
(;'A`)「え? まじ?」
( ゚∀゚)「あぁ 俺らより二つ下だ」
('A`)「てことは十六かよ……マジか」
(*
゚∀゚)「和風美人と言うか、落ち着いた感じがいいよなぁ……」
( ^ω^)「やっぱりじゃないかお」
(;゚∀゚)「あ、いや、違うんだぞ!」
( ´_ゝ`)「いかん リア充の気にあてられそうだ……」
(´<_` )「兄者には少し眩しすぎるな」
( ´_ゝ`)「むぅ……しかしお前ら 今帰ったあの子を見習ったらどうだ。
家族は大切にするもんだぞ」
(´<_` )(兄者、説得力皆無だぞ)
('A`)「あぁ……クーの家はな、ちょっと違うんだ」
( ´_ゝ`)「うん? 何がだ?」
('A`)「クーはな────」
75 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:55:10.44
ID:MpWrVZz10
※
( ´∀`)「そう……でしたか……」
クーの家に向かう車の中。
モナーがぽつりと、呟いた。
川
゚
-゚)「えぇ 妹達に迷惑はかけられませんし」
クーの家の事情を聞いたモナーは、押し黙ってしまった。
彼女には、二人の妹がいる。
それだけだ。
両親は、いない。
勿論、両親がいない事には理由はあったのだが……
モナーはそこまで、聞かなかった。
川
゚ -゚)「最近帰りが遅いので、今日はせめて顔だけは見せようと」
( ´∀`)「……すみません」
77 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 22:58:19.43
ID:MpWrVZz10
聞いてしまったことと、巻き込んでしまったこと。
それらを含めての、謝罪だった。
川 ゚
-゚)、「いえ、いいんです 私が決めた事ですから」
( ´∀`)(……この子達は……本当に強い……)
つくづくモナーは、そう思わされた。
クーはブーン達の中でも、特に大人びた印象をモナーは受けていたが、
この年で妹二人の世話をしている事が、少なからずそれに関係していたのか。
そんな事情があるにもかかわらず、クー達が奮起した事が。
( ´∀`)(……この子達の……為にも……)
モナーの意思を、更に強くさせていた。
それからの二人は無言だった。
流れる景色は、変わらぬ街の姿。
しかし確実に、異変が迫っている街。
もしかしたら一週間後には、別の世界になっているのかもしれない。
それだけは、絶対に───
無言の二人は同じ事を思い、誓っていた。
80 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/22(水) 23:02:13.01
ID:MpWrVZz10
やがてクーの家に着く。
一言モナーに告げると、クーは駆け足でアパートの部屋へ向かう。
鞄から鍵を取り出し、扉を開けた。
川
゚
-゚)「ただいまー」
玄関三和土(げんかんたたき)で上がらずに立ち止まる。
二足ある靴が、妹達が居る事を教えてくれていた。
川
゚
-゚)「ヒートー シュー」
いるはずの妹二人の名を呼ぶ。
程無くして、ドタバタと足音が近づいてきた。
ノパ听)「おー! お姉ちゃんおかえり!」
川
゚
-゚)「ただいま あまりドタバタするんじゃないぞ」
元気の良い赤い髪の少女。次女のヒートだった。
それに続いて、ヒートとは真逆に、静かに。
lw´‐
_‐ノv「おかえり、お姉ちゃん」
川 ゚ -゚)「あぁ、ただいま」
82 名前: ◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/22(水) 23:05:10.24
ID:MpWrVZz10
末のシュール。クーと同じく、長い黒髪がよく似合う少女だ。
クーがいない時は、もっぱらこのシューが家事を担当している。
ヒートに任せると危険だからだ。
川
゚ -゚)「二人とも、よく聞いてくれ」
ノパ听)「なんだ?」
lw´‐ _‐ノv「?」
川 ゚
-゚)「お姉ちゃん、今日はまた帰るのが遅くなるから……
しっかり鍵をかけて、良い子にしてるんだぞ」
ノパ听)「わかったぞ!」
lw´‐
_‐ノv「ん 了解」
川 ゚ -゚)「ごめんな……」
ノパ听)「へっちゃらさ!」
lw´‐
_‐ノv「お姉ちゃん」
川 ゚ -゚)「ん?」
85 名前:
◆iAiA/QCRIM [] 投稿日:2009/04/22(水) 23:08:15.64 ID:MpWrVZz10
lw´‐
_‐ノv「明日の約束は、大丈夫?」
川 ゚ -゚)「あぁ、明日は必ず、帰ってくる」
lw´‐
_‐ノv「うん わかった」
物静かで、あまり感情を表に出さない子だったが、
クーの返事に満足したのか、微かにはにかんだ様に見えた。
川
゚ -゚)「じゃあ、ごめんな」
lw´‐
_‐ノv「ううん いってらっしゃい」
ノパ听)「いってらっしゃい!」
川 ゚
-゚)「いってきます」
そうして、クーは玄関を出た。
モナーが待つ車へ戻りながら、妹達との約束を思い出す。
川 ゚
-゚)(明日……か)
川 ゚ -゚)(ヒートも、楽しみにしていたな)
川 ゚
-゚)(あいつらの為にも、頑張らないとな……)
87 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 23:11:03.73 ID:MpWrVZz10
川 ゚
-゚)(しかし、久しぶりに姉妹で遊びに行くな……)
川 ゚
-゚)(アバドン……か)
覇洲(ハス)区にある、超巨大アミューズメントパーク、アバドン。
字都市外からも来客が多い、超人気スポットだ。
そこにあるのは、それだけではないのだが───
川
゚
-゚)「すみません お待たせしました」
( ´∀`)「いえ 行きましょうか」
そして車は、再び神社へ。
妹達との約束がまた、クーの気を引き締めさせた。
( ´∀`)「あ」
静かな車内に突然鳴り響く、携帯の電子音。
音の出所は、モナーの袴の袖の中。
器用に片腕を袖の中に引っ込めて、携帯を取り出した。
91 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 23:14:10.69
ID:MpWrVZz10
( ´∀`)「ミセリからです すみませんが出てくれますか?」
川 ゚
-゚)「はい」
川 ゚ -゚)】「もしもし?」
ミセ*゚−゚)リ】「えっ?! あ、クーさんですか?」
川 ゚
-゚)】「えぇ、モナーさんは運転中なので」
ミセ*゚ー゚)リ】「そうですか えと、食事を作ろうとしたんですが……」
川 ゚
-゚)】「はい」
ミセ*゚ー゚)リ】「ちょっと食材があまりなくて……とりあえずご飯は炊いているんですが」
川 ゚
-゚)】「お使いですか?」
ミセ*゚ー゚)リ】「お手数ですが……」
川 ゚
-゚)】「わかりました 何にします?」
ミセ*゚ー゚)リ】「人も多いので……お鍋にしようかと」
94 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 23:17:53.23 ID:MpWrVZz10
川 ゚
-゚)】「わかりました 何のお鍋にします?」
ミセ*゚−゚)リ】「えっと……じゃあ>>97鍋にしましょう」
川 ゚
-゚)】「はい あ、モナーさん サトミスーパーに向かってください」
( ´∀`)「わかりました」
ミセ*゚ー゚)リ】「人数は十人分です」
川
゚
-゚)】「了解です」
ミセ*゚ー゚)リ】「では、失礼します」
そうして、通話は終わった。
一息ついて、モナーに携帯を渡す。
( ´∀`)「お鍋ですか」
川
゚
-゚)「お鍋ですね」
( ´∀`)「戦いの前に、たくさん食べましょう
と言っても、私は肉は食べられませんが」
川
゚ー゚)「ふふ、そうですね」
101 名前: ◆iAiA/QCRIM []
投稿日:2009/04/22(水) 23:21:50.43
ID:MpWrVZz10
( ´∀`)(そういえば……)
( ´∀`)(ショボン君……ケーキはあるんでしょうか……)
戦いの合間の、僅かな休息。
ハインの安否は気にかかる所だが、恐らくは無事であろう。
彼女はモナー達をおびき寄せる、いわば餌だ。
そうでなくとも、VIPには必要な存在であるはずだ。
( ´∀`)(ハインさん……少しの間、どうか)
思う心も、一先ずは。
腹を満たして、いざ行かん。
続く。
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 23:19:30.50
ID:HFrwWaaV0
チゲ
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